割り勘アプリ、使っていいか不安になったことはありませんか?
友達から「割り勘アプリ使おうよ」と言われたとき、こんな不安を感じたことはありませんか?
- 「名前や金額を入力するけど、漏れたりしない?」
- 「最近、不正アクセスのニュースをよく見るけど、割り勘アプリは大丈夫?」
- 「URLを共有するだけで全員が見られるって、セキュリティ的にどうなの?」
- 「無料なのはなぜ?入力した情報が広告に使われてる?」
この記事では、最近の不正アクセスの事例をもとに「漏えいで本当に困るのはどんなときか」を整理してから、割り勘アプリの安全性を一つずつ解説します。
2026年10月、GMOグループで相次いだ不正アクセス
2026年10月、GMOインターネットグループの会社が提供する2つのサービスで、不正アクセスが公表されました。
アンケートサイト「infoQ」(GMOリサーチ&AI)
- 10月3日に不正アクセスを確認。最大94万8,498件の会員情報が漏えいした可能性があると公表されました
- 対象は、氏名・生年月日・メールアドレス・住所・電話番号・暗号化されたパスワードなど
- 一部の会員のポイントが不正にギフトコードへ交換され(611件・286万9,500円)、会社が全額を補填するとしています
- 会社は、infoQと同じパスワードをほかのサービスで使っている人に、パスワードの変更を呼びかけています
「お名前.com デスクトップクラウド」(GMOインターネット)
- FXの自動売買などに使われるクラウドのサーバーで、10月20日に第三者による不正なプログラムが見つかりました
- 対象になり得るサーバーは2万6,739件。サーバーの中に保存されていた、FXの取引口座のログイン情報などが取得され、悪用された可能性があると公表されています
- 全プランのサーバーが停止され、利用者にはパスワードの変更や二要素認証の設定が呼びかけられています
(いずれも2026年10月26日時点の公表内容。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください)
この2つの事例から分かること
どちらの事例でも、被害が大きくなったのはサービスに「価値のある情報」が保存されていたからです。
- パスワード:同じパスワードをほかのサービスでも使っていると、そちらにも不正にログインされるおそれがある
- 住所・電話番号・生年月日:本人を特定でき、詐欺の電話やなりすましに使われるおそれがある
- ポイント・お金・取引口座:直接お金に換えられてしまう
逆に言えば、サービスが持っていない情報は、漏れようがありません。割り勘アプリの安全性を考えるときも、「そのアプリが何を持っているか」を見るのが一番の近道です。
割り勘アプリが持つ情報・持たない情報
割り勘アプリには、大きく分けて「アカウント登録が必要なもの」と「登録不要のもの」があります。
| 登録が必要なアプリ | 登録不要のアプリ(WaliProなど) | |
|---|---|---|
| メールアドレス・電話番号 | 登録することが多い | 入力しない |
| パスワード | 設定する | ない |
| グループ名・メンバー名・金額 | 保存する | 保存する |
| 送金・残高の機能 | アプリによってはある | ないことが多い |
登録不要のアプリが保存するのは、グループ名・メンバーの呼び名・立替えの金額とメモだけです。パスワードがないので、使い回しによる被害の入口にもなりません。
メンバー名は「たろう」「幹事」のようなニックネームで十分なので、本名を入れる必要もありません。
WaliProが持っている情報・持っていない情報
WaliPro は、登録不要・インストール不要の割り勘アプリです。WaliProが何を持っていて、何を持っていないかを正直に書きます。
持っていない情報
- アカウント・パスワード:そもそもアカウントがありません。漏れて困るパスワードがありません
- メールアドレス・電話番号・住所:入力する欄がありません
- クレジットカード・銀行口座の情報:入力する欄がありません
- お金・ポイント:WaliProの中でお金を預かったり、送金したりはしません。精算画面の「PayPayを開く」は、PayPayアプリを開くだけで、送金はPayPayの中で行われます
保存している情報
- グループ名
- メンバー名(ニックネームの使用をおすすめしています)
- 立替えの記録(内容・金額・支払った人・日時)
- 精算済みかどうか
これらは、Googleのクラウドサービス(Firebase)に保存されます。通信はHTTPSで暗号化されています。グループを削除すると、そのグループの立替えの記録もまとめて削除されます。
利用状況のログと広告
- 使い方の改善のため、どの画面が使われたかといった匿名の操作ログを集めています。このログに、個人を特定できる情報は含まれません
- アプリの画面には広告を出していません。入力した内容を広告に使うことはありません
詳しくはプライバシーポリシーにまとめています。
WaliProからメールやSMSが届くことはありません
WaliProはメールアドレスや電話番号を持っていないので、WaliProからメールやSMSを送ることはありません。大きな不正アクセスのあとは、補償や確認を装ったフィッシングのメールが増えます。「WaliPro」を名乗るメールやSMSが届いても、リンクは開かないでください。
登録不要のアプリで気をつけること:URLがカギになる
登録不要の割り勘アプリには、一つだけ大事な前提があります。グループのURLが、そのままカギになることです。
- URLを知っている人は、誰でもグループを見たり、立替えを追加・編集したりできます
- その代わり、URLを知らない人はグループにたどり着けません。URLには長いランダムな文字列が入っていて、推測で当てることは現実的にできません
なので、次の2つだけ守れば十分です。
- URLは、割り勘をする仲間(LINEグループなど)だけに送る。SNSなど誰でも見られる場所には貼らない
- もし関係のない人に送ってしまったら、精算が終わっていればグループを削除する。終わっていなければ、新しいグループを作り直してURLを送り直す
よくある疑問
Q. 名前を入力するけど個人情報にならない?
割り勘アプリで入力する「名前」は、グループの中で誰が誰か分かるためのものです。「たろう」「Aさん」「幹事」のようなニックネームで問題なく使えます。本名・住所・電話番号と結びつかないニックネームなら、万が一見られても、あなた個人にはたどり着けません。
Q. 立替えのメモには何を書いてもいい?
「1日目の夕食」「レンタカー代」のような内容だけで十分です。メモ欄に、カード番号・口座番号・住所などは書かないようにしましょう。
Q. 無料なのはなぜ?
割り勘アプリが無料で提供されている理由は、広告収入、開発者の認知拡大、有料機能への誘導などさまざまです。どの場合でも、入力していない情報は使われようがないという点は変わりません。登録不要のアプリなら、メールアドレスや電話番号が広告に使われる心配はありません。
Q. アプリをインストールしなくていいの?
WaliProのようなWebアプリ型の割り勘ツールは、ブラウザの中で動きます。アプリをインストールしないので、スマホのカメラ・連絡先・位置情報などへのアクセスを求められることもありません。
安全な割り勘アプリを選ぶチェックリスト
割り勘アプリを選ぶときは、次の5つを確認すると安心です。
- 登録が必要か:不要なら、パスワードやメールアドレスが漏れる心配がない
- 何を入力するか:ニックネームと金額だけで使えるか
- お金を預かるか:送金・残高の機能があるなら、そのアカウントの守り方(パスワード・二要素認証)も確認する
- 共有の範囲:URLで共有するなら、送る相手を仲間だけにする
- 運営元とプライバシーポリシー:運営元の情報と、何を保存しているかが書かれているか
まとめ:漏れて困る情報を「持たせない」のが一番の対策
- 2026年10月のGMOグループの不正アクセスのように、被害が大きくなるのは、パスワード・住所・お金などの価値のある情報がサービスに保存されているとき
- 登録不要の割り勘アプリは、パスワード・メールアドレス・電話番号・カード情報を持たない。漏れて困る情報を最初から持たない設計
- WaliProが保存するのは、グループ名・ニックネーム・立替えの記録だけ。お金のやり取りもWaliProの中では行わない
- 気をつけるのはURLを仲間だけに送ることと、メンバー名をニックネームにすることの2つだけ
「割り勘アプリに情報を入れるのが不安」という方こそ、登録不要で、ニックネームと金額だけで使えるアプリを試してみてください。
参考:
- 当社が運営するアンケートサイト「infoQ」への不正アクセスによる個人情報漏えいに関するお詫びとお知らせ(GMOリサーチ&AI、2026年10月5日)
- 連結子会社の提供サービスへの不正アクセスに関するお知らせ(GMOインターネットグループ、2026年10月23日)
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